kindaitsushinshisho

近大通信司書

図書館サービス概論04

複写サービスについて、他のサービスとの関連とともに説明してください。

 

 複写サービスとは、資料提供サービスの一環として、利用者の求めに応じて図書館が所蔵する資料の一部を複製し、その複製物を提供するサービスである。

 複写サービスの意義として、次のようなものが挙げられる。

・参考図書等貸出禁止の資料について、必要な部分の複写物を提供することで貸出と同様のサービスが可能となる。

・利用者は複製物を私有できるため、時間・空間的制約から解放されて資料を活用できる。

・文献複写サービスでは、所蔵のない資料が入手(提供)可能となり、閲覧・貸出サービスを増強するサービスといえる。

・筆写に費やされる利用者の時間と労力を節約できる。

・貴重書等の現物の劣化を防止することができる。

・切り取り等の汚損を防止することができる。

 複写サービスの運営においては、次の点に留意する必要がある。

 図書館サービスは基本的に無料であるが、複製物の場合は、共用の資料を利用者が私有化することになるため、料金(コピー代等の実費)が徴収される。

 また、利用者に複写の目的や複写可能範囲等、著作権に関する注意を喚起しながら、法律の範囲内で実施しなければならない。