図書館サービス概論06
レファレンスサービスについて、他のサービスとの関連とともに説明してください。
図書館サービスには、資料提供サービスと情報(提供)サービスがある。前者には、閲覧・貸出サービス等があり、レファレンスサービスは後者に位置づけられる。
レファレンスサービスとは、図書館の資料を使って、資料や情報を探す利用者の手助けをするサービスであり、質問の解決に役立つ資料の紹介のほか、簡単に答えられる事柄については情報提供も行う場合もある。
典拠のある確実な情報を提供するところにインターネットの検索エンジンでは得られない意義があるといえる。
レファレンスサービスは、直接的サービスと間接的サービスからなる。
直接的サービスは、図書館員が利用者と直接向き合って情報の入手を支援するものである。また、レファレンスコーナーのみならず、フロアワークの途中でも積極的に行うことができ、電話やメールでの問い合わせにも対応する。
提供された情報をもとにして、利用者はさらに閲覧・貸出サービスの提供を受ける可能性をもち、自館に該当資料の所蔵がない場合は、相互貸借や文献複写サービスに展開していく。
間接的サービスは、情報の入手が容易にかつ効果的になるようにあらかじめ図書館のコレクション・利用環境を整備しておく活動である。具体的には、参考図書類の整備・商用データベースの契約および提供・インターネット使用可能な端末の設置等である。
また、レファレンスサービスは読書案内と関連が深い。読書案内では資料全体を一つの単位として捉えるが、利用者はあまり両者の区別を意識しないため臨機応変な対応が求められる。
さらにレファレンスサービスを発展させたものとして、レフェラルサービスやカレントアウェアネスサービスがある。前者は自館での回答に限界がある場合に専門機関(家)に照会(あるいは紹介)するものであり、後者は図書館が利用者に最新情報をメール等で定期的に提供する能動的なサービスである。