kindaitsushinshisho

近大通信司書

図書館サービス概論08

課題解決支援サービスについて、他のサービスとの関連とともに説明してください。

 

 課題解決支援サービスとは、図書館が地域住民の生活や仕事に役立つ情報を積極的に提供することによって、サービスの幅を広げ、より一層地域住民に必要とされる図書館をめざすものである。

 情報サービスの中に含まれ、レファレンスサービスを核として、さらに発展させたものであり、これまで図書館で提供されてきた閲覧・貸出・読書案内等と密接に連携して実施される。比較的新しいサービスであるため、利用者の認知度を含めて発展途上にあるサービスといえる。

 想定される課題としては、行政支援、学校教育支援、ビジネス支援、子育て支援のほか、医療・健康情報や法律情報の提供等が挙げられる。

 具体的には次のようなものがある。

 行政支援には、政策形成に役立つ資料や情報の提供・IT機器等の研修会・自治体内資料の組織化等がある。

 学校教育支援には、資料の団体貸出・職場体験学習の受け入れ・総合的な学習における連携等がある。

 ビジネス支援としては、経営や起業セミナー、就職支援等とともに特に専門機関を紹介するレフェラルサービスが重要である。

 子育て支援には、分類では分散してしまう資料を集めた子育て支援コーナーの設置・子育てボランティア団体の紹介等、特に人的な援助が求められる分野である。

 これらに取り組む際には、第一に、地域の人々の抱える課題の的確な把握、第二に、行政部局や地域団体との連携協力体制の強化が不可欠である。