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近大通信司書

図書館情報技術論18

地域振興や地域ブランドを考える際に、デジタルアーカイブの活用が重要だといわれます。貴方が企画立案するマネージャなら、どういうようにデジタルアーカイブを活用しますか?できるだけ自由な発想で、具体的に自分のアイディアを提案してみてください。

 

 地域振興や地域ブランドにおけるデジタルアーカイブの活用について、私がマネージャとして提案するのは、「すべての地域住民を記者として採用すること」である。

 地域振興や地域ブランドにとって必要な要素のひとつとして、そこに住む人々が地域に対して抱く郷土愛の深さが挙げられると考える。

 例えば、1枚の平凡な街並みの写真であっても、それらを地域資料としてデジタルアーカイブ化し共有すれば、数十年後には貴重な資料となるはずである。

 そこで、ブログやツイッター等、個人が容易に情報発信をおこなえる現在の状況を活用し、全ての地域住民をデジタルアーカイブ作成に参加する「記者」として位置づけるものである。

 地域住民は自宅パソコン等から、「デジタルアーカイブコーナー」にアクセスし、例えば「もうすぐ取り壊されてしまう家」「いつもの通学路」「おばあちゃんの自慢の農産物」「先祖代々の我が家のお宝自慢」等の雑多な資料を、予め用意されたフローチャートに従ってカテゴライズして登録する。それらは企画立案担当部署(者)が著作権・プライバシー保護の問題・画像のクオリティ等を確認の上、ウェブ上に正式に公開される。

 課題として、いかに地域住民の主体的な参加を維持するかという点が挙げられるが、これには「生涯学習」や「学校教育(総合的な学習等)」とのきめ細かな連携が有効であろう。