図書館サービス概論18
図書館における利用教育について、その意義とともに説明してください。
(1)利用教育の意義
図書館における利用教育とは、利用者が図書館サービスの利用方法を知ることや情報探索能力を身につけるようにすることである。
その意義は、次のように整理できる。
- 利用者がより効率的・効果的に図書館サービスを利用するようになること
(利用者としての能力が向上することで利用者・図書館(員)双方の時間・労力が節約され、それらを有意義に活用できる。)
- 図書館が社会教育機関として生涯学習支援機能を果たすこと
(図書館は生涯にわたるたゆまない知識や能力の習得の拠点として大いに貢献できる施設である。)
(2)利用教育の内容
利用教育の内容は①印象づけ、②サービス案内、③情報活用能力育成
に分けられる。
①印象づけ
利用案内パンフレットやチラシによって図書館の機能(各自の情報ニーズの保障・生涯学習の支援)が認識・理解され、必要な時にはぜひ図書館を利用しようという意識を持たせるよう努めることである。
②サービス案内
具体的に何をしているか、つまり施設・設備・サービスおよび職員による支援の存在を紹介し、図書館を利用しやすくするものである。
③情報活用能力育成
情報ニーズの認識・情報の探索のみならず、情報の評価・利用・表現という一連のサイクルを自主的におこなう能力を獲得するための指導である。
(3)利用教育の方法
利用教育の方法には、間接的なものと直接的なものがある。
前述の利用案内パンフレットやチラシ、また、パスファインダー・図書館のウェブサイトの情報等も間接的な利用教育にあたる。
直接的な利用教育(図書館員による対面指導)には、図書館ツアーや情報探索講習等、またレファレンスサービスやフロアワーク中の具体的状況での助言等も有効である。
教育効果を考えながら臨機応変に実施することがで利用者にとって望ましいものとなり、さらにそれが新たな図書館利用に繋がっていく。