情報資源組織論13
シソーラスと件名標目表について、両者の内容がわかるように説明してください。
シソーラスと件名標目表は、どちらも統制語彙表(語と語の関係性を整理し、同義語などのうち、どの語を検索の際に用いるのかを記した表)である。
以下に、両者の相違点を中心に内容を説明する。
はじめにシソーラスについて述べる。
シソーラスの特徴は、特定の主題分野毎に作成されることである。
基本的に事後結合索引法のための統制語彙表であり、語と語の意味関係の統制を行う。
同義語の中で、代表となり索引語として使用される優先語(ディスクリプタ)と、使用されない非優先語(非ディスクリプタ)を音順に並べたものである。非ディスクリプタは「*」で示され、「USE」でディスクリプタへ導かれる。
関連するディスクリプタは、一般に「NT(Narrower Term):下位語」、「BT (Broader Term) :上位語」、「RT(Related Term):関連語」で示される。
次に件名標目表について説明する。
件名標目表の特徴は、すべての主題分野を扱い、一般性が高いことである。
基本的に事前結合索引法のための統制語彙表であり、語と語の意味関係の統制に加えて結合順序の統制も行う。
優先語を「件名標目」とし、非優先語は「参照語」と位置づけ、「を見よ参照」をつけて掲出される。「関連語」は「をも見よ参照」で指示される。
語と語の結合順序の問題には、「主標目-細目」という構造で対処している。
件名標目表には階層構造はなくフラットであるが、近年はシソーラス化が進んでいる。ただし、シソーラスと比較すると、概念の深化(詳細化) が不充分である。